<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=139163818022217&amp;ev=PageView&amp;noscript=1"> <img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=271598307802760&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">

RSA Conference 2026: シグナル、ノイズ、そして少し痛む足...

 公開日:2026.04.14  Box Japan

私はちょうどRSA Conference 2026を参加し終えたばかりですが、3つの発見がありました。

  1. この4日間で、過去1ヶ月間よりも多く歩きました。
  2. 「ちょっとコーヒーを飲むだけ」のつもりで立ち寄ったのに、なぜか45分も話してしまいました。(少なくとも6回。普段コーヒーを飲まない私にとっては驚きです)
  3. エネルギーに満ち溢れていると同時に、自分の人生の選択について考えさせられました。

RSA Conferenceはいつも、シグナル、ノイズ、そして予期せぬお土産が入り混じる場です。でも、今年はいつもと違いました。劇的に変わったわけではありませんが、確かに違いを感じました。明らかに改善しているものもあれば、停滞しているものもあり、そしてようやく形になり始めたものもありました。

私が特に印象に残った10のポイントをご紹介します。

Heather2_CroppedBox 最高情報セキュリティ責任者(CISO)
ヘザー・セイラン(Heather Ceylan)
 

1. 私たちは長い道のりを歩んできました。でもまだ道半ばです

コンパニオンがブースを彩る時代は終わりました(ありがたい)。展示会場は、よりプロフェッショナルで、より包括的で、私たちが目指す業界の姿を反映したものになっていました。

それをあらためて実感する出来事がありました。初めてRSA Conferenceに参加する大学卒業生と、私が以前参加していたカンファレンスでのコンパニオンや疑問符のつくマーケティング戦略、そして全く違う雰囲気について話しました。彼女はただ私をじっと見つめていました。すごく驚き、少し戸惑っている様子でした。まるで私が別の業界の話をしているかのようでした。

 

  

他人の目を通して見るまでは、どれだけ変化したかを忘れがちです。

 

正直なところ、 彼女の反応は新鮮でした。他人の目を通して見るまでは、どれだけ変化したかを忘れがちです。

しかし、少し視野を広げてみると、依然として格差は存在します。会場にいる女性の数は増えましたが、メインステージに立つ女性の数は少なかったです。権威ある人物として当然のように扱われる女性はさらに少なかったです。

進歩は確かに見られましたが、まだまだ道のりは長いです。

2. 私たちは女性のための力強いコミュニティは築いていますが、人材育成のパイプラインは十分ではありません

今年は、ほかの女性CISOの方々と交流できた素晴らしい機会がいくつもありました。サポートは本物で、コミュニティも確かに存在します。しかし同時に、私たちはムーブメントを築いているのか、それとも単なるネットワークを構築しているだけなのか、という疑問が湧いてきました。

 

  

真の変革を望むなら… まだその場にいない女性たちに光を当てる必要があります。

 

多くのエネルギーが、すでに成功を収めた女性たちに集中しています。もちろんそれも重要ですが、それだけでは十分ではありません。真の変革を望むなら、もっと早い段階から投資し、より積極的にサポートし、まだその場にいない女性たちに光を当てる必要があります。そうでなければ、同じテーブルを少しだけ快適にしているだけになってしまいます。

3. ベンダーの増加、プラットフォームの増加… しかし根本的な問題は変わらない

セキュリティベンダーの数は、かつてないほど増えています。カテゴリーが多様化し、重複も増え、「AI搭載」製品も増え続けています。展示会場を歩き回っていると、もはや発見というよりデジャヴに襲われます。ロゴは違えど、ソリューションは同じで、ダッシュボードがわずかに異なるだけです。ほとんど参加者が同じことを口にしていました。「ツールが多すぎる」と。

これが、RSA Conferenceの一種のパラドックスと言えるでしょう。複雑さを解消するために訪れる場所なのに、複雑さがさらに増してしまうのです。

 

  

セキュリティベンダーの数は、かつてないほど増えています… ロゴは違えど、ソリューションは同じで、ダッシュボードがわずかに異なるだけです。ほとんど参加者が同じことを口にしていました。「ツールが多すぎる」と。

 

「プラットフォーム」という言葉が、今年最も使い倒された言葉だったかもしれません。誰もが一元化を進め、統合し、「Single Pane of GlassSPOG)」を目指しています。しかし、ほとんどの環境は依然としてセキュリティジェンガのようなものです。ツールを減らしたいと言いながら、次々と新しいツールを導入し、その都度、差し迫った課題に対処しています。新たなリスクが発生し、新たな予算が組まれ、新たなツールが追加される。この繰り返しです。

公平に言えば、これは完全に非合理的というわけではありません。プレッシャーがかかっている状況では、一度立ち止まってすべてを再構築するよりも、段階的な修正の方が簡単です。しかし、結果は予見できます。機能が重複し、統合は不完全で、それらをすべて運用する人々の負担は増大するばかりです。

現時点では、「プラットフォーム」は現実というより、共通の理想に過ぎないように感じられます。

4. セキュリティはチームスポーツです(ツールだけでは解決しません)

私がこれまでに交わした会話で最も説得力があったのは、ツールについてではなく、人についてでした。セキュリティは、もはや単一のチーム(あるいはベンダー)が単独で解決できるほど単純なものではなくなっています。

この状況をうまく乗り切っているように見えるCISOは、以下の点に注力しています。

    • 部門横断的な連携
    • 開発部門との軋轢の軽減
    • 企業全体で責任を共有

なぜなら、セキュリティ障害のほとんどはツール不足が原因ではなく、 部署間のギャップ、責任の所在の不明確さ、あるいは優先順位の不一致が原因であるからです。最も効果的なセキュリティプログラムは、単に防御策を重ねるのではなく、企業全体がデフォルトで正しい行動を取りやすくするものです。

結局のところ、セキュリティは単なる技術的な問題ではなく、連携の問題なのです。それを認識している企業こそが、真の進歩を遂げているのです。

5. RSAは、テクノロジー業界で最も高価なエコーチェンバーかもしれない

展示ブース、スポンサー、プライベートイベント、ディナーなど、費やされる金額は驚くほど莫大です。一体どれだけのものが本当にセキュリティ向上につながるのだろうか?と、疑問に思わずにはいられませんでした。

RSA Conferenceは、人脈作りの場として素晴らしいです。この数日間で、今年で一番よい会話がいくつも生まれました。

 

  

この数日間で、今年で一番よい会話がいくつも生まれました。

 

しかし、無視できないパフォーマンスの側面も存在しました。週ごとに発信される発表、同じようなバズワードばかりのメッセージで、誰もが目立とうとしながらも結局同じような印象を与えてしまっています。

無意味というわけではないが、ノイズを意識的に排除する必要があります。

6. AIフリーゾーンでさえ、AIフリーではありませんでした

AIAIエージェントの話を聞かずに、10歩も歩けません。

一部は革新的ですが、その多くは既存のワークフローにLLMを組み込んだだけのものです。ユーザーエクスペリエンス(UX)は向上していますが、必ずしも根本的に新しい機能とは言えません。しかし、認識すべき大きな変化があります。それは、「ヒューマンインザループ」のない自律型AIエージェントの運用、非同期で行われる意思決定、そして人間同士のやり取りよりも機械同士のやり取りが増えることです。これは、管理、可視性、そして障害対応に関する私たちの考え方に大きな影響を与えます。しかし、私たちはまだ完全にその段階に到達したわけではありません。

 

  

認識すべき大きな変化があります。「ヒューマンインザループ」のない自律型AIエージェントが運用されているのです…

 

Wizの「No AI ZoneAI禁止区域)」は、なかなか良いアイデアだと思いました。多くの人が感じている疲労感を巧みに表現していましたし、 同時に彼らのAIの宣伝でもありました。

皮肉めいていて、今の業界の現状をかなり的確に捉えていると言えるでしょう。

7. AIセキュリティは、依然として変化し続けるターゲットです

これは、ほかのCISOとの会話で最も一貫して語られたテーマの1つでした。つまり、誰もが完全に理解しているわけではないということです。

リスクは急速に進化しており、攻撃対象領域も同様に速いスピードで変化しています。今日妥当と思われる対策も、数ヶ月後には時代遅れになる可能性があります。そのため、従来の長期的なアーキテクチャ思考でAIセキュリティに取り組むのは困難です。

 

  

誰もが完全に理解しているわけではないのです。

 

ほとんどのセキュリティチームは、リアルタイムで対応しようとしています。テストと反復を繰り返し、状況が刻々と変化する中で、基本原則をしっかりと守ろうと努めています。

まだ安定した状態ではなく、常に変化し続けるターゲットがあるだけです。

8. 真の価値は、人間関係にあります

規模や演出、そして喧騒にもかかわらず、RSA Conferenceの本質は依然として人との繋がりにあります。それは、同僚と1年間ぶりに再会できることです。

何ヶ月もZoom会議を続けてきた人と、ついに直接会えるのです。ちょっとした近況報告から始まった会話が、より深い意味を持つものへと発展していきました。この分野に長く携わるほど、セキュリティは人間関係の上に成り立っていることを実感します。

 

 

何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、率直な意見を言ってくれる信頼できる人材が必要です。

 

部署間の信頼関係。何か問題が発生した時に頼れる、信頼できる同僚。何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、率直な意見を言ってくれる信頼できる人たちが必要です。

RSA Conferenceは、こうした要素がすべて揃う数少ない場所の1つであり、その魅力は何度味わっても色褪せることはありません。

正直に言うと、最高の人間関係は会議室で築かれるものではありません。フォーシーズンズのバーで築かれるものです。そこでは、会話はより率直になり、少しも飾らない、そしてはるかに有益なものになります。

9. 非公式のRSAフィットネスチャレンジ

簡潔ながら重要な考察: RSA Conferenceは、おそらく一年で最も意図せず健康増進につながるイベントでしょう。

カンファレンス会場に、ホテルでの会議に、社外ディナーと、「たった12分で着くよ」と言われた道のりが25分かかり、常に歩き回っている状況でした。足が痛くなり、歩数が数ヶ月ぶりに記録更新した3日目になるまで、そのことに気づきませんでした。

 

 

最高の会話や最高のアイデアは、セッション中ではなく、セッションとセッションの間の移動中に生まれるものです。

 

これは、この分野であまり語られていない重要な点、つまり、明晰な思考には少しの余裕が必要だということを改めて思い出させてくれます。最高の会話や最高のアイデアは、セッション中ではなく、セッションとセッションの間の移動中に生まれるものです。

RSA Conferenceでは、まさにそうしたセッション間に多くの価値が宿っています。

10. RSA Conferenceの一番の魅力は、RSAそのものではありません

会議の合間の散歩。長いコーヒーブレイク。予定外の会話。

そこでは、人々は飾らず、本音を語り合っていました。

    • 買って後悔したもの
    • うまくいっていないこと
    • 心配していること

どんなに演出に磨きがかかっていても、RSA Conferenceの真の価値は、参加者同士の率直な意見交換にあります。

まとめ

私たちは正しい問題について議論することには長けてきていますが、それを解決することには必ずしも長けているとは言えません。

多様性、コミュニティ、そしてセキュリティという学問分野に対する考え方には、確かに進展が見られます。しかし同時に、雑音や繰り返しが多く、複雑さを解消するよりも、むしろ複雑さを増す傾向が見られます。

私の心に最も強く残ったのは、基調講演や新製品発表ではなく、その合間に交わされた率直な会話でした。何が実際にうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、そしてまだ模索中なのかを率直に語り合った会話です。

これこそが、RSA Conferenceの真髄であり、今もなおリアルに感じられる部分です。重要なのは、この1週間が終わった今、何を持ち帰り、実際に何が変わるのかということです。

このブログは、Box, Inc. 公式ブログ(https://blog.box.com/)2026年4月7日付投稿の翻訳です。
著者: Heather Ceylan, Chief Information Security Officer at Box
原文: https://blog.box.com/rsa-2026-signal-noise-and-slightly-sore-feet

関連コンテンツ

わかる!Box Shield

RECENT POST「Box製品情報」の最新記事


Box製品情報

新しいBox Agentのご紹介: コンテンツをAIが必要とするコンテキストに変える

Box製品情報

「Box Japan Partner Award 2026」の受賞企業を発表

Box製品情報

BoxがNVIDIAとタッグを組み、NVIDIA Agent Toolkitで自律型AIエージェントのセキュリティを強化

Box製品情報

Box、G2 Awardのベストコンテンツマネジメント賞を受賞