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エージェンティックAIが到来。最先端の企業がその価値の大部分を獲得

「2026年版 企業におけるAI利用の現状」レポート

 公開日:2026.07.17  Box Japan

Boxが新たに発表した2026年版「企業におけるAI利用の現状」レポートでは、アメリカ、イギリス、フランス、日本のIT意思決定者1,640名を対象に調査を実施しました。AIを導入し始めたばかりの初期段階の企業から、最先端のAIパイオニアまで、これらの組織から得られた知見をまとめました。

エグゼクティブサマリー

エージェンティック企業は、構想段階から現実のものへと移行し、その変革のスピードは目覚ましいものがあります。

今年の「企業におけるAI利用の現状」レポートでは、アメリカ、イギリス、フランス、日本のIT意思決定者1,640名を対象に調査を実施しました。回答者は、AIの成熟度を「初期」「開発中」「高度」「最先端」の4つの段階で自己申告しました。

この1年で、自らを高度または最先端と位置づける組織の割合は8%から64%に上昇した一方で、初期段階(または未着手)と位置づける組織の割合は53%から9%に急減しました。

調査対象組織の83%AIエージェントを運用しており、そのうち19%は大規模かつ自律的に運用しています。また、80%がこれまでのAI導入において、少なくとも10%の改善という顕著な投資対効果(ROI)を報告しています。

この1年間でAI成熟度は飛躍的に向上

成熟度に関わらず、回答者は3つの点に同意しています。AIエージェントは企業コンテンツへのアクセスが必要であり、ガバナンスが重要であり、そして変化のスピードが速いため、特定のAIツールやテクノロジーに縛られたくないということです。

最先端を行く組織は、明らかに優れた成果を上げています。最先端の企業の半数は、投資対効果(ROI)が「著しい」と回答しており、これは25%以上の改善を意味します。一方、初期段階の企業で同様の回答をしたのは9社に1社のみでした。

 

80%の組織が、これまでのAI導入による顕著な投資対効果(少なくとも10%の改善)を報告しています。

 

高いROIを達成しているのは最先端の企業のみ

では、最先端の企業は一体何をしているのでしょうか?

最先端の企業はAIを他とは違う視点で理解しているわけではありません。彼らは、エージェンティック企業のためのインフラ、つまりAIエージェントを支える運用基盤を構築している企業なのです。AIエージェントを展開するチーム、管理するためのガバナンス、基盤となるコンテンツ、そしてAIスタックの変化に合わせて継続的にアップグレードできる柔軟なアーキテクチャなど、あらゆる面でAIエージェントを支えています。

以下が、企業AIの現状に関する調査の主な結果です。

1. 最先端の企業は、業務の効率化だけでなく、新たな業務にもAIを活用している

汎用的な支援(44%)とヘルプデスクの自動化(42%)は依然として最も一般的なユースケースであり、最先端の企業はこれらの効率化も追求しています。しかし、最先端の企業が一線を画すのは、他社がまだ達成できていないもう一つの目標です。最先端の企業の48%(初期段階の企業では23%)が、既存業務を従来よりもはるかに大規模に行うことを主要な目標として挙げています。また、初期段階の企業ではわずか21%であるのに対し、最先端の企業の41%が、これまで実現不可能だった全く新しいタイプの業務をAIで行うことを目標として挙げています。たとえば、営業担当者が法務部門の承認を待たずに契約書をレビューしたり、開発者の空きがなかったために開発されなかった社内ツールを独自に開発したりするといったことです。 

2. AIは労働力構造を変革し、実際には人員増加につながる可能性がある

世の中の予測とは裏腹に、58%の組織が今後3年間で人員が増加すると予想しており、最も成熟した組織ではその割合が79%にまで上昇します。AIエージェントによって現在の主な職種が削減されていると回答した組織は、わずか9%に過ぎませんでした。そして、最も急速に増加している職種 ― AIエージェントオペレーター、ガバナンス専門家、ワークフロー専門家は、2年前にはほとんど存在しませんでした。 

3. コンテキストこそが今年のAIにおけるボトルネック

96%の組織が、AIエージェントは企業固有のコンテンツにアクセスする必要があると回答していますが、多くのユースケースにおいてAIエージェントを信頼できるコンテンツに接続できているのはわずか36%に過ぎません。2026年の課題はAIモデルではなく、企業ナレッジをAIエージェントが利用しやすく、使いやすく、信頼できるものにすることです。

4. AIガバナンスは不可欠だが、まだ広く普及していない

ほぼ半数の組織(49%)が、すでにAIに関わるデータ漏洩事故を経験しています。こうした状況を踏まえると、ガバナンスフレームワークの導入が急速に進んでいるのは当然と言えるでしょう。確立済みまたは高度なフレームワークを導入している組織の割合は、2025年の24%から今年は73%に上昇しました。課題は、その実装状況にあります。承認された利用および非承認の利用状況を包括的に可視化できている組織はわずか39%AIエージェントが企業データにアクセスする方法に関する正式な基準を設けている組織は34%に過ぎず、27%は依然としてガバナンスを場当たり的または開発中としています。

5. AIリーダーはプラットフォームの柔軟性に賭けている

回答者の68%が、単一のAIプロバイダーに縛られることを懸念しています。2025年の調査以降、回答者が正式に導入しているAIツールの平均数は3.3に増加しました。

そして、79%の組織が、AIエージェントが「ヘッドレス」、つまりヒューマンインターフェースを介さずにシステム、API、データソースに直接接続して動作することが重要または不可欠であると回答しています。最先端の企業は、どのツールが勝つかに賭ける必要がないように構築を進めています。 

最先端の企業の取り組み

最も大きな成果を上げている組織は、単にAIの導入量を増やしているのではなく、その運用方法を根本的に変えています。AIを多段階のワークフローに統合し、システムを企業ナレッジと連携させ、ガバナンスを体系化し、個人の生産性向上にとどまらず、新たな業務カテゴリーにAIエージェントを導入しています。最先端の企業において、AIは中核的な運用能力となりつつあります。この能力は今日、測定可能なビジネスインパクトを生み出し、仕事のあり方そのものを変革し始めています。コンテキスト(Context)、管理(Control)、柔軟性(Change)は、エージェンティック企業の3つの基盤であり、最先端の企業とそれ以外の企業とのギャップが大きい領域です。

「企業におけるAI利用の現状」レポートの全文は、こちらから無料でダウンロードいただけます。

調査方法

本調査は、Boxの委託を受け、ハリス・ポール社がアメリカ、 イギリス、 フランス、日本でオンライン調査を実施しました。対象者は、従業員数100名以上の企業にフルタイムで勤務し、マネージャー以上の役職を持ち、AIに関する意思決定に何らかの形で関与している21歳以上のIT専門家1,640名です。調査期間は、2026430日から58日です。生データは加重処理を行っておらず、調査に回答した個人のデータのみを反映しています。本レポートには、2025年版レポートへの言及が含まれています。調査方法が変更されているため、2025年版レポートとの比較はあくまでも方向性を示すものであり、参考程度にとどめます。2025年版レポートでは、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、日本の様々な規模の企業に所属し、AIの利用、購入、導入、管理といった意思決定に関与しているグローバルITリーダー1,300名以上を対象に調査を実施しました。

このブログは、Box, Inc. 公式ブログ(https://blog.box.com/)2026年6月11日付投稿の翻訳です。
原文: https://blog.box.com/SAI26-agentic-ai-is-here

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