2025年、エンタープライズAIは単純なチャットボットから、非構造化データからインサイトを抽出し、そのデータをインテリジェントに分類し、構造化メタデータに変換すると同時に、セキュリティ脅威を検出し対処もできるエージェント型システムへと成熟しました。その結果生じるイノベーションの波は、大企業から中小企業まで、今日誰も想像できないほど多様の方法でイノベーションを後押しするでしょう。
「AIエージェントは、かつて極めて希少だった機能をほぼ無限に利用可能かつ豊富に提供するでしょう」と、BoxのCEOであるアーロン・レヴィ(Aaron Levie)は述べています。この変革は、2026年にどのように展開されるのでしょうか? BoxのAIリーダーたちに、それぞれの見解を伺いました。
高度に訓練されたヒーローエージェントが最大限の価値を引き出す...
最高執行責任者(COO)
オリビア・ノッテボーム(Olivia Nottebohm)
企業がエージェント型AIへの注力を深めるにつれて、少数の戦略的AIエージェントが、散在する多くのAIエージェントよりも優れたパフォーマンスを発揮することに気づきはじめるでしょう。適切なユースケースに合わせて訓練、最適化され、企業のデータセットやアプリ、システムと綿密に統合された少数の「ヒーローエージェント」が、使われないAIエージェントよりも、あらゆる部署や業務に遥かに大きな価値をもたらすでしょう。
…そして、すべてのAIエージェントは大きなパズルのピースに過ぎない
戦略&オペレーション担当シニアディレクター
ノラ・ソザ(Nora Soza)
2025年、Boxでは、AIエージェントに関するアイデアの多くが、AIに着目し、その効果的な活用方法を模索しているソートリーダーたちから生まれました。2026年も、こうした新しいAIエージェントの開発を続けます。誰もがそうするでしょう。しかし、中心となるのは、AIエージェントをより大きな全体像を形作るパズルのピースとして捉え始めることです。たとえば、営業部門は、顧客調査が得意で、アウトバウンドメールを的確に処理できるAIエージェントや、営業資料の準備、リスクの軽減、市場適合性を考慮できるAIエージェントを求めています。特定のスキルに応じたAIエージェントを設計し、それらを組み合わせて全体像を明確にすることで、スケールアップの可能性を最大限に高めることができるでしょう。
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特定のスキルに応じたAIエージェントを設計し、それらを組み合わせて全体像を明確にすることで、スケールアップの可能性を最大限に高めることができるでしょう。
戦略&オペレーション担当シニアディレクター ノラ・ソザ(Nora Soza)
開発者は、プログラマーからオーケストレーターに...
エンジニアリング担当バイスプレジデント
タマー・ベルコヴィチ(Tamar Bercovici)
2025年、コーディングにおけるAIエージェントの活用が本格的に始まりました。2026年には、より多くのAIエージェントがアシスタントからチームメイトへと成長し、製品開発ライフサイクル全体を通じて製品部門や開発部門と連携して、アイデア創出やプロトタイピングの高速化から、複雑なコーディング作業、コードレビューやリリース、さらには本番システムの管理支援まで、幅広い役割を担うことになるでしょう。そして開発者の役割も進化し、AIの導入担当から、さらなるイノベーションを推進する「エージェントオーケストレーター」へと進化していくでしょう。
…そして、開発者が先導すれば、周りがついてくる
最高技術責任者(CTO)
ベン・クス(Ben Kus)
CodexやClaude Codeのようなツールの成功により、エージェント型AIはエンジニアリング文化の日常的な一部となりました。今日の開発者は、サブタスクの管理、仕様書の作成、コードのレビュー、テストの実行、リアルタイムでトラブルシューティングを行う真のチームメイトとして、小規模で専門性の高いAIエージェントを構築しています。2026年には、AIを業務そのものに統合する動きが企業全体の他の部署にも広がるでしょう。それは、人の役割を置き換えるためではなく、能力を拡張するためです。
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2026年には、AIを業務そのものに統合する動きが企業全体の他の部署にも広がるでしょう。
最高技術責任者(CTO) ベン・クス(Ben Kus)
厳格なセキュリティが競争優位性の鍵に
最高情報セキュリティ責任者(CISO)
ヘザー・セイラン(Heather Ceylan)
AIの進化に伴い、サイバーセキュリティも同様に迅速に進化しなければなりません。2026年には、この領域に新たな課題がもたらされるでしょう。既存の制御の外で動作する「シャドーAI」が危険な盲点を生み出し、攻撃者に新たな足掛かりを与え、企業はコンプライアンスとガバナンスに注力せざるを得なくなるでしょう。AI主導の防御の精度と強力なガバナンス、デジタルハイジーン、そしてセキュリティアーキテクチャへの厳格なアプローチを組み合わせた企業だけが、次なるサイバー脅威の波に耐えられる強靭性を持つことができるでしょう。
組織設計が、ボトルネックを成功要因に変える
シニアバイスプレジデント兼EMEA担当ゼネラルマネージャー
サマンサ・ウェッセルズ(Samantha Wessels)
AIから価値を引き出す上で、人間の能力が依然として最大のボトルネックの一つです。基盤となるLLMの機能はすでにあり、AIエージェントを適切に活用するためのコーチングこそが真の課題です。しかし、チャットインターフェースを従来の業務プロセスに組み込むだけでは、人間のボトルネックを克服することはできません。組織設計、つまりワークフローを再設計することでこのハードルをクリアし、人々が判断、パートナーシップ、顧客へのインパクトに集中できるようする必要があります。2026年、多くの企業がこの課題に取り組み始めるでしょう。そして結果として、人材を減らすのではなく、より多くの従業員が非常に価値の高い戦略的人材となるでしょう。
日本が、AIと人間が真に協働できる世界を示す
Box Japan 社長執行役員
佐藤 範之
人口減少に伴う労働力不足という構造的な課題に直面している日本だからこそ、AIを新たな労働力の源として活用する上で世界をリードするまたとない機会が訪れています。文書からの情報抽出、日常業務プロセスの自動化、迅速な意思決定のためのデータ集約といった時間のかかる作業をAIが処理することで、従業員は創造的思考や戦略的判断、人間関係構築といった、真に人間のスキルを必要とする仕事に集中できるようになります。人間の専門知識とAIの能力を組み合わせることで、企業は新たな人材を雇用することなく、より多くの成果を達成し、未活用の知識を真のビジネス価値に変えることができます。2026年は、人間とAIエージェントが真に協働する新時代の幕開けとなるでしょう。
総括
Boxの経営者たちは、次世代のAIエージェントツールは、スマートで、専門性が高く、十分に訓練され、堅牢なガードレールに守られた、人間主導のツールであると考えています。これらの大局的なテーマが、実際の細やかな実践においてどのように具現化されていくのでしょうか? 1、2四半期後にメンバーを再招集して、あらためて検討する予定です。
※このブログは Box, Inc 公式ブログ(https://blog.box.com/)2025年12月17日付投稿の翻訳です。
原文リンク: https://blog.box.com/getting-real-how-box-executives-see-ai-changing-2026
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